スタッフ
ゆーしん
ライター
ドッグにグッドのキッチンを牛耳るゆーしんです。調理師免許、整備士免許有。愛犬ポアロ(パピヨン)通称「ポアちゃん」が大好き。皆様に美味しいお料理と心のこもったサービスをお届けさせていただきます。
段々と温かい季節になりこれから夏に向けて一気に気温が上がる猛暑日が訪れることでしょう。
ニュースなどでも毎年のように「夏バテ」や「熱中症」について取り上げられており
非常に注意が必要なことだと認知されているかと思います。
今回はそんな「夏バテ」と「熱中症」をワンコに着目して取り上げたいと思います。
ワンコは小さなお子様同様に言葉で訴えかけることができないので、
しっかりと家族である我々が対策して気づいてあげられるように要点をまとめて解説していきます。
ワンコというのは全体的に暑さに弱く、夏バテや熱中症には特に注意が必要です。
犬種や個体差、年齢などによって異なりますが、
快適な温度は20℃〜22℃前後と言われているワンコにとっては
日本の夏は大敵なのです。
主な症状として夏バテでは
・散歩に行きたがらない
・食欲が無くなる
・活動しなくなる
・嘔吐や下痢といった消化器症状を起こす
・落ち着きがなく不安そうにする
熱中症では上記に加え
・目や口の中が充血している
・足元がフラフラしている
・よだれが多い
・心拍数が普段により高い
・体温が40℃以上ある
・意識混濁など
があげられます。
どれもとても怖い症状ですね。
他に重篤化した場合には
・吐血、血便、血尿がある
・歯茎が白い、舌や粘膜が青紫になるなどチアノーゼ症状がある
・痙攣している
・意識がない、呼びかけに反応しない
✳︎症状は代表的なものを抜粋しており、全ての症状を記載しているわけではありません。
などのもっと恐ろしい症状も確認されたりしています。
上記のような症状が見られた場合には、専門の獣医師などの診察が必要となりますが、
まずはそうならないために日頃から行える予防対策や万一症状が現れたときの
応急処置の仕方などを解説していきます。
もしも万が一、先ほど取り上げたような症状がワンコに現れたら
どうすればいいのでしょう。
勿論、獣医師さんの診察を受けていただくのもそうですが
病院に着くまでにも簡単にできる応急処置がありますのでそちらを
ご紹介いたします。
①全身に常温の水をかける
水をかけるときは、ショックを与えないように心臓から遠い
足元から冷やしていきます。
この時、常温の水をかけましょう。
早く熱を下げようと冷水をかけると血管が収縮し、
温度の高い血液が各臓器に循環します。
そうすると熱を発散しにくくなり、深部体温が下がらず、
かえって臓器へのダメージが進むことがあります。
②水で濡らしたタオルなどで包む
水で濡らしたタオルなどで全身を包むように冷やします。
③涼しい場所で風邪をおくる
日陰など涼しい場所に移動させ、
うちわや扇風機、エアコンなどで風邪を送ります。
外で処置をする場合には、
地面が体温よりも高いと逆効果ですので、
濡れたタオルなどを敷いた上に寝かせてあげましょう。
④保冷剤で脇の下などを冷やす
冷やす場所は、頸動脈(首の喉側)、脇の下(前足の付け根の内側)、
鼠蹊部(後ろ足の付け根の内側)などの太い血管があるところが
効果的です。
保冷剤や氷のうは直接当てると凍傷になる危険がありますので、
タオルなどで包んで冷やしましょう。
⑤水を飲ませる
飲み物として、少しずつ水を与えます。
飲めない時はコットンなどに含ませて口を湿らすようにします。
なお、水滴を与えても舌や喉が動かない時は窒息の危険があるため、
無理にん飲ませてはいけません。
夏バテや熱中症の時には体を冷やすことが大切ですが、
冷やしすぎにも注意が必要です。
肛門で測った体温が平熱近くの38℃台まで下がると、
その後も体温が下がり続けて冷え過ぎの状態になります。
そうすると体が震えてまた体温が上がってしまいます。
冷水を浴びせたり、冷水の中にワンコの体をつけたりも
してはいけません。
ここまでは具体的な症状や応急処置について解説してきましたが、
一番はそうならないこと❗️だと思います。
なのでここからはワンコの夏バテ・熱中症対策でできることを紹介します。
①散歩は涼しい時間帯にする
太陽が出ている夏場の暑い時間帯は避けて散歩してあげましょう。
夕方の散歩や夜の散歩であっても、
湿度の高さや暑さで長時間歩くと夏バテしてしまうことがあります。
ワンコの息が普段の散歩以上に荒くなっていたら、
早めに散歩を終わらせて冷房の効いた室内で
しっかりと休ませてあげましょう。
②運動不足解消は涼しい場所を選ぶ
夏バテ・熱中症対策も大切ですが、
運動もワンコの肉体的・精神的健康維持には重要です。
どうしても日中運動させたい場合は、
水遊びができる場所で発散させると良いでしょう。
水遊びは長時間行うと、逆に疲れや免疫力低下によって、
後日夏バテ・熱中症になるリスクがあるので
しっかりワンコの様子を見ながら適度に遊ばせることが大切です。
③極端に毛を短くカットしない
ワンコが暑そうだからと被毛を極端に短くしたくなってしまいますが、
見た目は涼しそうでも夏バテ・熱中症リスクを高めます。
ワンコの被毛には、外部からの刺激や怪我から皮膚を守る働きがあります。
しかし、それだけでなく熱がこもりやすい体の温度を調節するためにも
被毛が必要です。
日向や熱から皮膚や体を守る役割を果たしますので、
極端に短いカットには十分注意しましょう。
④水分摂取量を意識的に心がける
夏場は夏バテや熱中症といった症状を悪化させやすい脱水症状が
引き起こされやすいので、
ワンコが水分摂取をしっかりおこなっているか確認してあげましょう。
・計量カップに水を入れて量を測る
・ワンコの水用食器に移す
・1日に摂取した水の量を合計する
こうすることでワンコが1日にどれくらいの水分を
摂取したかが正確にわかります。
なお、ワンコに必要な水分摂取量は個体差や年齢、
病気の有無など様々な要因で異なりますが、
一般的には
体重(kg)×0.75乗×132(ml)
または、
1kg(体重)あたり20〜45mlだと言われています。
上記と比較してワンコの水分摂取量が、
大幅に足りていないようであれば粉末のヤギミルクを水に入れて与えたり、
ウェットフードを活用して夏バテ・熱中症にならないよう、
意識的に適度な水分補給ができるよう家族が管理してあげることが大切です。
⑤クールバンドを使用する
短頭種や大型犬など暑さに弱いワンコの場合は、
夜の散歩も夏バテの原因になります。
そのため、比較的涼しい時間帯でも、
夏は首に巻くワンコ用のクールバンドなど
を活用すのも良いでしょう。
他にも、保冷剤を収納できる夏バテ対策グッズなども
近年では豊富に取り揃えられているので一度、
見てみるのも良いかもしれませんね。
いかがでしたか❓
ワンコの夏バテ・熱中症はとても危険だということが
お分かりいただけましたか❓
中には後遺症を患ったり、最悪の場合には人間同様
死にいたる可能性もあります。
ワンコは人とは異なり、暑い時に汗をかいて体温調整を
することができないと言っても過言ではないほど汗腺が
少ないのです。
そのため、夏バテ・熱中症にはなりやすく、
家族が症状に気づかないことも多くあります。
早期発見に加えて日頃からの対策も行い、
安心して夏場を乗り切れるように事前にしっかりと
準備をしてワンコと夏を乗り切りましょう。
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